| 目的 | 肝生検時の血清アルブミン値がMASLD患者の長期予後を予測できるか否かについて検討すること。 |
| 対象・方法 | 当研究は、CLIONE試験のサブ解析として行われたものである。 1994年12月1日~2020年12月31日までの期間において、肝生検によりMASLDと診断された日本人患者1,383例(平均年齢54.6歳)を対象とし、2021年3月31日までフォローアップした。フォローアップ期間は、肝生検時から最終来院時、死亡、OLT(同所性肝移植)時までとした。MASLD診断後、患者は3~12ヵ月の間隔をあけて来院もしくは転科し、その都度、臨床的アウトカムの発生有無を確認した。 肝生検時の血清アルブミン値により、患者を高値群(>4.0g/dL n=1,060)、中程度値群(3.5-4.0g/dL n=295 )、低値群(<3.5g/dLn=28)の3群に分け、診断時から5年後、10年後、15年後の死亡、OLT、肝関連死、肝関連イベント(肝細胞癌、非代償性肝硬変、胃食道静脈瘤/出血)の発生率を算出した。 また、臨床的に重要な転帰について、潜在的な危険因子の影響を調整しつつ追跡期間を考慮するため、Cox比例ハザード回帰分析を用いて単変量(未調整)および多変量(調整済み)ハザード比(HR)(相対リスク)を算出した。なお、当研究では以下の3つのハザードモデルを作成した。 モデル1には、調整因子として、血清アルブミン値、年齢(65歳以上と65歳未満に二値化)、性別(男性または女性)が含まれた。モデル2にはモデル1の調整因子に加え、NASH(非アルコール性脂肪肝炎 FLIPアルゴリズムに基づく)および線維化段階が含まれた。モデル3にはモデル1の調整因子に加え、糖尿病およびBMI(25kg/m²以上と25kg/m²未満に二値化)が含まれた。 |
| Limitation | 内視鏡による追跡評価や非肝硬変患者の画像診断結果の欠如により、肝関連イベント数が過小評価された可能性がある。等 |
監修者コメント
MASLD患者の血清アルブミン値は線維化ステージ1~3では維持され、ステージ4、即ち肝硬変で低下が開始すると考えられました。血清アルブミン値が中程度値(3.5~4.0g/dL)または低値(<3.5g/dL)の患者は、高値(>4.0g/dL)の患者と比較して、死亡またはOLTのリスクが有意に高いことが示されました。
これらの結果から、MASLD患者においては、血清アルブミン値が3.5g/dL以下のみならず、それ以上(~4.0g/dL)の患者においても蛋白代謝異常が発生し、アミノ酸インバランスの是正が必要である可能性が示唆されました。低アルブミン血症(血清アルブミン値≦3.5g/dL)の肝硬変患者においては、早期の血清アルブミン値の改善が重要と考えられます。
| 目的 | 低アルブミン血症を呈する非代償性肝硬変患者を対象に、血清アルブミン値の変動を主たる評価項目として、プラセボとの二重盲検比較試験を実施する。 |
| 対象 | 非代償性肝硬変で低アルブミン血症を有する患者(血清アルブミン値3.5g/dL以下、ただし血漿アルブミン製剤非投与時) リーバクト®配合顆粒群:98例、プラセボ※群:95例 ※リーバクト®配合顆粒の1/10量の分岐鎖アミノ酸を含有 |
| 期間 | 観察期間:2週間、投与期間:12週間 |
| 方法 | リーバクト®配合顆粒またはプラセボを1日3回(リーバクト®配合顆粒:分岐鎖アミノ酸として12g/日、プラセボ:分岐鎖アミノ酸として1.2g/日)、食後に経口投与する。 |
| 評価項目 | リーバクト®配合顆粒を12週間投与した患者における血清アルブミン値の推移(検証的解析項目)、副作用発生状況、その他 |
| 解析計画 | 血清アルブミン値について、リーバクト®配合顆粒またはプラセボのそれぞれ投与前値と投与後の値を、t検定を用いて比較検討し、有意水準は5%以下とした。 |
2026年6月作成
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