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Newron Pharmaceuticals S.p.A.と新規統合失調症治療薬evenamideの日本およびその他のアジア地域におけるライセンス契約締結のお知らせ

2024年12月13日

EAファーマ株式会社
Newron Pharmaceuticals S.p.A.

EAファーマは、契約締結一時金、開発・薬事および販売マイルストンとして最大1億1,700万ユーロ、最大2桁パーセンテージの段階的ロイヤリティを支払います

evenamideは、治療抵抗性統合失調症(TRS)および治療効果不十分の統合失調症の患者様におけるグルタミン酸過剰放出の調節作用を有します

 EAファーマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:籔根英典、以下「EAファーマ」)とNewron Pharmaceuticals S.p.A.(本社:Bresso, Italy、CEO:Stefan Weber、以下「Newron」)は、Newronの革新的なグルタミン酸の過剰放出モジュレーターであるevenamideについて、日本およびその他のアジア地域1における開発・製造および販売のためのライセンス契約を締結しましたのでお知らせ致します。

本ライセンス契約の条件に基づき、EAファーマはライセンス地域への許諾の対価として、契約締結時に一時金4,400万ユーロ、開発・薬事および販売マイルストンを含む、最大1億1,700万ユーロをNewronに支払います。また、EAファーマはevenamideの売上に応じて最大2桁パーセンテージの段階的なロイヤリティを支払います。

EAファーマ 代表取締役社長 籔根英典は「私たちEAファーマは、日本およびその他のアジア地域におけるevenamideの権利を獲得でき、大変嬉しく思っています。本剤はグルタミン酸調節を介した作用機序による治療効果を世界で初めて臨床試験で示した薬剤であり、Newronによる長年の素晴らしい研究の成果です。本剤が統合失調症に苦しむ患者様への革新的な治療になると確信しています。精神科領域は、腸脳相関や併発症状の観点から、私たちが強みを有する消化器領域と非常に関係が深く、私たちは両領域に取り組むことで、シナジー効果を生み出し、更なる患者様貢献を果たしたいと考えています。本剤を一日でも早く患者様へお届けすべく、早期に日本国内で臨床試験を開始いたします。」とコメントしています。

Newron CEO Stefan Weberは「evenamideに関する今回の契約は、統合失調症の患者様、特に治療効果不十分な患者様や現在利用可能な薬剤に治療抵抗性となった患者様に対してエビデンスに基づいた革新的な新薬を提供するという当社の目標において、重要なマイルストンです。私たちはEAファーマと協力し、EAファーマによる日本およびその他のアジア地域での薬事申請に向けた第3相試験の実施を通して、evenamideを前に進める機会を得られたことを大変嬉しく思っています。今後、Newronは治療抵抗性統合失調症の患者様を対象とした1年間の第3相試験の開始に注力し、2025年上半期にライセンス地域以外でその試験を開始する予定です。また、当社は他の地域でのevenamideのさらなる開発機会を探求し続けます。」とコメントしています。

1ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム

 

本件に関するお問い合わせ先

  • EAファーマ株式会社
    コーポレートコミュニケーション部
    Mail: contact_ea@eapharma.co.jp
    TEL: 080-4176-5206
  • Newron Pharmaceuticals S.p.A.
    Mail: pr@newron.com

《参考資料》

  1. 統合失調症について
    統合失調症は、日本では人口の約1%が罹患する精神疾患と言われており、陽性症状(幻覚・妄想など)・陰性症状(感情表出や意欲の減退など)・認知機能障害(記憶力や判断力の低下など)を呈し、日々の生活や雇用に支障をきたすこともあります2。既存の抗精神病薬の薬剤治療は、ドパミンやセロトニンなどの経路に作用して効果を示しますが、副作用の問題(錐体外路症状、体重増加、プロラクチン上昇など)が存在します。さらには、既存の抗精神病薬に対して治療抵抗性や治療効果不十分である患者様もおられます。そのため、これらの課題を解決できる薬剤が求められています。

  2.  evenamideについて
    evenamideは、ピボタル第3相試験008A試験において、治療困難な患者様の集団で効果を示した初めての新規化合物です。この試験は、慢性統合失調症の治療効果不十分の患者様291名を対象に、第2世代抗精神病薬の併用治療として実施され、主要評価項目である陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)3と主要な副次評価項目である臨床全般印象度-重症度(CGI-S)において、プラセボと比較して統計学に有意な結果でした。また重要な点として、evenamide治療群において、「臨床的に意味ある有効性」の割合が統計学的に有意に増加しました。evenamideは、既存の抗精神病薬で認められる一般的な副作用が認められず、非常に忍容性が高い薬剤です。

  3. EAファーマ株式会社について
    エーザイ株式会社の消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社は、エーザイグループが60年以上取り組んでいる消化器事業と、アミノ酸をコアとする味の素グループの消化器事業が、2016年4月に統合して設立された、研究開発、生産物流、営業・マーケティングのフルバリューチェーンを有する消化器のスペシャリティ・ファーマです。EAファーマ株式会社の詳細情報は、https://www.eapharma.co.jp/をご覧ください。

  4. Newron Pharmaceuticals S.p.A.について
    Newron Pharmaceuticals S.p.A. (SIX: NWRN, XETRA: NP5)は、中枢神経系および末梢神経系の疾患を持つ患者様のために新しい治療法の開発に注力するバイオ医薬品会社です。本社はイタリアのミラノ近郊のブレッソにあります。Xadago®/safinamideは、欧州連合、スイス、英国、米国、オーストラリア、カナダ、ラテンアメリカ、イスラエル、アラブ首長国連邦、日本、韓国においてパーキンソン病の治療薬として販売承認を受けており、NewronのパートナーであるZambon Company S.p.A.によって販売されています。米国においてはSupernus Pharmaceuticals, Inc.が販売権を保有しており、日本およびその他の主要なアジア地域においてはMeiji Seikaファルマ株式会社がこの化合物の開発および販売権を保有しています。Newronは、統合失調症の患者様を治療するための最初の併用療法として、evenamideを開発しています。詳細については、https://www.newron.com/をご覧ください。
2国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP) (https://www.ncnp.go.jp/
3Positive and Negative Syndrome Scale (PANSS) is widely used in clinical trials of schizophrenia and is considered the “gold standard” for assessment of antipsychotic treatment efficacy (Innvo Clin Neurosci, 2017: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5788255/)

 

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