試験デザイン | 非盲検多施設共同試験 |
目的 | 慢性便秘症患者を対象として、グーフィス®を長期(52週間)投与した際の安全性、有効性を検討することを目的とした。 |
対象 | 慢性便秘症患者341例(有効性解析対象〔FAS*1)〕:340例、安全性解析対象:340例) RomeⅢの機能性便秘の診断基準を参考として、同意取得時の6ヵ月以上前から自発排便回数が平均3回/週未満であり、かつ自発排便に関連した、①排便の25%以上にいきみがある、②排便の25%以上に兎糞状便又は硬便がある、③排便の25%以上に残便感がある、の3つのうち1つ以上の症状を有している慢性便秘症患者を対象とした。 |
投与方法 | 治験薬投与開始前の排便回数の調査期間として2週間の観察期間を設定した後、1日1回朝食前にグーフィス®を52週間経口投与した。初期投与量として10mgを1日1回7日間投与し、それ以降は症状に応じて1日1回、5、10又は15mgの間で適宜増減とした。被験者は定められた時期に来院し、外来で観察・検査等が行われた。 |
評価項目 | 〈有効性に関する評価項目〉
|
解析計画 | FASを解析対象集団とし、投与期間各週における自発排便回数、完全自発排便回数について要約統計量を算出した。 観察期間第2週からの変化量について、要約統計量を算出し、投与期間第4、12、24、36、52週において1標本t-検定を行った。 |
自発排便:下剤/浣腸あるいは摘便なしに発現する排便。本治験においては、観察期間開始3日前から観察期間開始前日までに使用した下剤および救済薬(ビサコジル坐剤10mg)使用後24時間以内の排便は自発排便としない。
完全自発排便:残便感のない自発排便
排便回数:「トイレに入ってから出るまでに生じた排便」を1回とカウントした(例:一度排便し、少し時間があいて再度排便した場合でも、トイレから出ていなければ1回とカウントする)。一方、排便後にトイレを出て再びトイレに入って排便した場合は、別々の排便としてカウントした。
レスポンダー:1週間あたりの自発排便回数又は完全自発排便回数が、観察期間第2週より1回以上改善し、かつ3回以上である被験者をそれぞれレスポンダーとする。
6. 用法及び用量 通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。
治験薬の処置 | 件数 | 転帰 | 件数 |
---|---|---|---|
増量 | 1 | 回復 | 1 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 | ||
投与量変更なし | 60 | 回復 | 60 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 | ||
減量 | 48 | 回復 | 48 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 | ||
休薬 | 10 | 回復 | 10 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 | ||
中止 | 7 | 回復 | 7 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 |
治験薬の処置 | 件数 | 転帰 | 件数 |
---|---|---|---|
投与量変更なし | 58 | 回復 | 58 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 | ||
減量 | 21 | 回復 | 21 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 | ||
休薬 | 7 | 回復 | 7 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 | ||
中止 | 6 | 回復 | 6 |
軽快 | 0 | ||
未回復 | 0 |
6. 用法及び用量 通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。
副作用の種類 | 発現例数(%) |
---|---|
腹痛 | 82(24.1) |
下痢 | 50(14.7) |
下腹部痛 | 17(5.0) |
腹部膨満 | 11(3.2) |
悪心 | 10(2.9) |
肝機能検査異常 | 10(2.9) |
腹部不快感 | 7(2.1) |
期間 | 腹痛 | 下痢 | 下腹部痛 | 腹部膨満 |
---|---|---|---|---|
1~28日目 | 15.9% | 8.2% | 4.7% | 2.1% |
29~56日目 | 2.4% | 1.2% | 0% | 0.3% |
57~84日目 | 1.5% | 1.5% | 0% | 0% |
85~112日目 | 0.6% | 1.2% | 0% | 0.3% |
113~140日目 | 1.2% | 1.2% | 0% | 0.3% |
141~168日目 | 0.9% | 0% | 0% | 0% |
169~196日目 | 0.9% | 0.3% | 0% | 0.3% |
197~224日目 | 0% | 0% | 0% | 0% |
225~252日目 | 0% | 0.3% | 0% | 0% |
253~280日目 | 0.3% | 0% | 0% | 0% |
281~308日目 | 0% | 0.3% | 0% | 0% |
309~336日目 | 0.6% | 0.6% | 0.3% | 0% |
337日目~ | 0% | 0% | 0% | 0% |
6. 用法及び用量 通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。
目的 | 慢性便秘症を合併する認知症患者に対する、グーフィス®の有用性を調査すること。及び、グーフィス®導入による看護師の排便管理業務の変化、職員の意識の変化についても調査し、グーフィス®導入の病棟文化に対する影響について考察すること。 |
対象 | 2019年9月の時点で、社会医療法人正光会松ヶ丘病院の認知症治療病棟に勤務していた看護師のうち、グーフィス®導入(2019年9月)前後に慢性便秘症の排便管理経験のある看護師17名。 |
方法・評価項目 | 対象看護師に対して、グーフィス®導入前後における以下の項目(主なものを抜粋)についてアンケート調査を実施した。 ●背景情報 ●排便管理※5の負担度の変化(主要評価項目) ●排便管理に要する時間、排便管理以外に費やす時間の変化 等 ※5.浣腸、摘便、オムツ交換、頓服下剤 また、グーフィス®導入前後の浣腸の実施回数(看護師1人あたり、及び病棟全体)の変化を排便帳と看護記録より調査した(2019年1~8月と2020年1~8月との比較)。なお各項目は「自力でトイレに行ける患者」と「寝たきりの患者」に分けて調査した。 |
解析方法 |
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Limitation | 論文中にlimitationの記載はなかったが、同一施設に勤務する看護師17名を対象としたアンケート調査結果に基づく研究であり、サンプルサイズが小さい可能性があること、グーフィス®導入による看護師の負担感への影響を検討した研究であり、認知症患者に対するグーフィス®の影響について直接的に検討したものではないことなどがlimitationとして考えられる。 |
図4 排便管理の負担度の変化(サブグループ解析)
図4 排便管理の負担度の変化(サブグループ解析)
表1 排便管理負担度に変化があった理由(サブグループ解析)
表1 排便管理負担度に変化があった理由(サブグループ解析)
4. 効能又は効果 慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)
2025年3月作成
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