Effectiveness and safety of elobixibat on chronic constipation in psychiatric disorder outpatients: a single center, retrospective study.
笹 征史:最新精神医学 2021;26(6):553-560
(本研究は、持田製薬株式会社及びEAファーマ株式会社による資金提供を受け、実施された。)
試験デザイン | 非盲検多施設共同試験 |
対象・方法 | 慢性便秘患者341例を対象に、2週間の観察期間の後、1日1回朝食前にグーフィス®を52週間経口投与した。初期投与量として10mgを1日1回7日間投与し、それ以降は症状に応じて1日1回、5、10又は15mgの間で適宜増減とした。 |
評価項目 | 〈有効性に関する評価項目〉
|
解析計画 | FAS*を解析対象集団とし、投与期間各週における自発排便回数、完全自発排便回数について要約統計量を算出した。観察期間第2週からの変化量について、要約統計量を算出し、投与期間第4、12、24、36、52週において1標本t-検定を行った。 |
自発排便:下剤/浣腸あるいは摘便なしに発現する排便。本治験においては、観察期間開始3日前から観察期間開始前日までに使用した下剤および救済薬(ビサコジル坐剤10mg)使用後24時間以内の排便は自発排便としない。
完全自発排便:残便感のない自発排便
排便回数:「トイレに入ってから出るまでに生じた排便」を1回とカウントした(例:一度排便し、少し時間があいて再度排便した場合でも、トイレから出ていなければ1回とカウントする)。一方、排便後にトイレを出て再びトイレに入って排便した場合は、別々の排便としてカウントした。
6. 用法及び用量 通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。
Effectiveness and safety of elobixibat on chronic constipation in psychiatric disorder outpatients: a single center, retrospective study.
笹 征史:最新精神医学 2021;26(6):553-560
(本研究は、持田製薬株式会社及びEAファーマ株式会社による資金提供を受け、実施された。)
目的 | 精神科クリニックを外来受診しているうつ病を含む精神疾患患者のうち、慢性便秘症を併発している患者に対するグーフィス®の便秘改善の効果及び有用性を明らかにするため後向き研究を行った。 |
対象 | 認知症以外の精神疾患治療で渚クリニックに外来通院している20歳以上の精神疾患患者のうち、排便回数が週3回未満の慢性便秘症で、2018年7月1日から2020年6月30日の間に4週間以上継続してグーフィス®の投与を受けた患者を対象とした。 |
方法 | グーフィス®を1日1回食前に経口投与(投与量は症状に応じて1回5~15mgの間で調整)し、診療記録より次の項目を抽出し検討した(患者背景、1週間あたりの排便回数、グーフィス®の投与状況、精神疾患治療薬の使用状況及び有害事象・副作用の発現状況)。なお、データ収集の対象期間は、2018年7月1日から2020年6月30日の2年間とし、グーフィス®投与52週後までのデータを最長とした。 |
評価項目 | 主要評価項目:グーフィス®投与開始前と投与4週後における1週間あたりの排便回数の比較 副次評価項目:グーフィス®投与開始前と投与8、12、24、52週後における1週間あたりの排便回数の比較 安全性評価項目:有害事象ならびに副作用の項目と発現率、グーフィス®投与の中止率及び中止理由 |
解析計画 | 排便回数は、平均値±標準偏差(SD)にて示し、投与開始及び投与後の変化量に対し、対応のあるt検定を用いて評価を行った。有意水準は両側5%とした。有効性の解析として、患者背景(年齢・性別・精神疾患)及びグーフィス®の投与状況(初回投与量10mg/日処方症例・52週後まで継続投与が行われた症例)別の部分集団解析を実施した。なお、グーフィス®初回投与量10mg/日処方症例においては、精神疾患別についての部分集団解析を実施した。 |
Limitations | 症状評価尺度等による精神疾患症状の評価データは収集しなかったため、グーフィス®が精神疾患に与える客観的な評価はできなかった。 |
背景因子 | n(%) |
---|---|
全症例 | 28(100.0) |
女性 | 18(64.3) |
年齢[歳]、平均±SD | 62.3±14.6 |
65歳以上 | 14(50.0) |
精神疾患 | |
うつ病 | 21(75.0) |
統合失調症 | 4(14.3) |
双極性障害 | 2(7.1) |
不安障害 | 1(3.6) |
向精神薬処方あり | 28(100.0) |
抗うつ薬 | 23(82.1) |
抗精神病薬 | 9(32.1) |
抗不安薬・睡眠薬 | 26(92.9) |
グーフィス®初回投与量 | |
5mg/日 | 1(3.6) |
10mg/日 | 19(67.9) |
15mg/日 | 8(28.6) |
6. 用法及び用量 通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。
2025年4月作成
本サイトでは、より良いコンテンツの提供、アクセス解析およびサイトの利便性向上のためにクッキー(Cookie)を使用しております。本サイトの閲覧を続けることで、クッキーの使用に同意したことになります。クッキーの設定変更および詳細についてはこちらをご覧ください。
医療関係者確認
ご利用上の注意
このサイトは国内の医療機関にお勤めの医療関係者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、介護福祉士等)を対象に、
有益な情報を提供するために公開しています。
国外の医療関係者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。
あなたは医療関係者ですか?
医療関係者以外の方