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新規統合失調症治療薬EA8001の国内第3相試験開始のお知らせ
2026年1月7日
EAファーマ株式会社
EAファーマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:籔根英典、以下「EAファーマ」)は、このたび、革新的なグルタミン酸の過剰放出モジュレーターであるEA8001(一般名:evenamide)について、国内第3相試験(以下「本試験」)を開始する準備が整いましたことをお知らせいたします。
EAファーマは、今後治験実施医療機関の治験審査委員会による審査等を経て、本試験を開始します。本試験は、抗精神病薬2剤以上に対して不応又は効果不十分な統合失調症患者を対象に、EA8001を追加投与した際の有効性、安全性及び忍容性を評価することを目的とした多施設共同、二重盲検、プラセボ対照の無作為化比較試験です。統合失調症に悩む患者様とそのご家族、そして医療従事者の皆様のニーズの充足とベネフィット向上に、より早期に貢献できるよう取り組んでまいります。
本件に関するお問い合わせ先
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EAファーマ株式会社コーポレートコミュニケーション部TEL: 080-4176-5206
《参考資料》
1.統合失調症について
統合失調症は、日本では人口の約1%が罹患する精神疾患と言われており、陽性症状(幻覚・妄想など)・陰性症状(感情表出や意欲の減退など)・認知機能障害(記憶力や判断力の低下など)を呈し、日々の生活や雇用に支障をきたすこともあります[1]。既存の抗精神病薬の薬剤治療は、ドパミンやセロトニンなどの経路に作用して効果を示しますが、副作用の問題(錐体外路症状、体重増加、プロラクチン上昇など)が存在します。さらには、既存の抗精神病薬に対して治療抵抗性や治療効果不十分である患者様もおられます。そのため、これらの課題を解決できる薬剤が求められています。
2.evenamideについて
evenamideは、ピボタル第3相試験[2] 008A試験において、治療困難な患者様の集団で効果を示した初めての新規化合物です。この試験は、慢性統合失調症の治療効果不十分の患者様291名を対象に、第2世代抗精神病薬の併用治療として実施され、主要評価項目である陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)[3]及び主要な副次評価項目である臨床全般印象度-重症度(CGI-S)の変化量において、プラセボと比較して統計学に有意な差を示しました。また副次的解析結果において、evenamide治療群では、「臨床的に意味あるレスポンダー※」の割合が統計学的に有意に増加しました[4]。
※ PANSSで20%以上の改善、臨床全般印象度-改善度(CGI-C)で2点以下の2カテゴリでプラセボ群と比較
3.EAファーマとNewronによる提携について
EAファーマは、evenamideについて、2024年12月にNewronとのライセンス契約により、日本およびその他のアジア地域[5]における開発・製造および販売に関する権利を取得しています。
詳細については、https://www.eapharma.co.jp/news/2024/1213をご覧ください。
4.EAファーマ株式会社について
エーザイ株式会社の消化器事業子会社であるEAファーマ株式会社は、エーザイグループが60年以上取り組んでいる消化器事業と、アミノ酸をコアとする味の素グループの消化器事業が、2016年4月に統合して設立された、研究開発、生産物流、営業・マーケティングのフルバリューチェーンを有する消化器のスペシャリティ・ファーマです。
EAファーマ株式会社の詳細情報は、https://www.eapharma.co.jpをご覧ください。
5.Newron Pharmaceuticals S.p.A.について
Newron Pharmaceuticals S.p.A. (SIX: NWRN, XETRA: NP5)は、中枢神経系および末梢神経系の疾患を持つ患者様のために革新的な治療法の開発に注力するバイオ医薬品会社です。本社はイタリアのミラノ近郊のブレッソにあり、創薬から上市まで神経科学に基づく治療薬を推進してきた実績を有しています。Newronの主力化合物であるevenamideは、初のグルタミン酸調節薬であり、治療抵抗性統合失調症(TRS)や反応不良の統合失調症患者に対する追加療法となる可能性を秘めています。現在、evenamideはグローバルなENIGMA-TRS第III相開発プログラムで開発が進められています。Newronは、evenamideの開発・商業化に関して、日本およびその他アジア地域においてEAファーマ、韓国においてMyung In Pharmと契約を締結しています。Newronの初の上市製品であるXadago®/safinamideは、欧州連合、スイス、英国、米国、オーストラリア、カナダ、ラテンアメリカ、イスラエル、アラブ首長国連邦、日本、韓国においてパーキンソン病の治療薬として販売承認を受けており、NewronのパートナーであるZambon Company S.p.A.によって販売されています。米国においてはSupernus Pharmaceuticals, Inc.が販売権を保有しており、日本およびその他の主要なアジア地域においてはMeiji Seikaファルマ株式会社がこの化合物の開発および販売権を保有しています。
詳細については、https://www.newron.com/をご覧ください。
[1] 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP) (https://www.ncnp.go.jp/)
[2] 「ピボタル第3相試験」は、薬事承認申請の根拠となる主要な臨床試験であり、有効性および安全性を主要評価項目に基づいて検証します。海外における承認申請には通常複数の検証的試験(ピボタル試験)が必要です。
[3] Positive and Negative Syndrome Scale (PANSS) is widely used in clinical trials of schizophrenia and is considered the “gold standard” for assessment of antipsychotic treatment efficacy.
(Innvo Clin Neurosci, 2017: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5788255/)
[4] Efficacy and safety of evenamide, a glutamate modulator, added to a second-generation antipsychotic in inadequately/poorly responding patients with chronic schizophrenia: Results from a randomized, double-blind, placebo-controlled, phase 3, international clinical trial. (Neuropharmacology. 2025: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39708914/)
[5] ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム

