| 目的 | 抑うつ/不安を抱える労働者における便秘症の罹患率、治療状況、労働生産性やQOLに対する影響について調べること。 |
| 対象・方法 | DeSCヘルスケア株式会社が管理する健康保険被保険者の行政請求データ(2014年4月~2022年11月分)およびオンライン調査データ(2022年11月実施)からなるデータベースより労働者18,585名のデータを抽出し、後ろ向きに解析した。全体を 1)治療を受けた抑うつ/不安群(n=950)、 2)未治療の抑うつ/不安群(n=6,035)、 3)非抑うつ/不安群(n=11,600)の3群(以下、抑うつ/不安の3群)に分け、便秘症の罹患率について解析した。さらに、各群内を便秘の状態に応じて3つのサブグループに分け、労働生産性とQOLを比較した。 |
| 評価項目 | 主要評価項目:抑うつ/不安の3群における便秘症の罹患率 副次評価項目:WPAIスコアに基づく労働生産性/EQ-5D-5Lスコアに基づくQOL |
| 解析計画 |
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| Limitation |
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■欠勤に伴う生産性低下
■出勤中の生産性低下
■全般的な仕事の生産性の低下
■仕事以外の活動における生産性の低下
■間接コスト
■EQ-5D-5Lサマリースコア
高齢者と若年者での結腸通過時間
| 対象 | デンマークの健康高齢者16例( 男性8例、女性8例、平均年齢81歳[74-85歳]、平均body mass index 25.0kg/m2[21.6-29.7kg/m2])と健康若年者16例( 男性8例、女性8例、平均年齢24歳[20-30歳]、平均body mass index 22.4kg/m2[18.9-26.5kg/m2 ]) |
| 方法 | 朝に、ラベルマーカーを含む1600-kJのリキッドおよび固形食(80gのパン、120gのオムレツ、200gの水)を10分で摂取後、ラベルマーカーが小腸から検出されなくなるまで、30分間隔でガンマカメラにて確認した。翌日からは、24時間毎にラベルマーカーが結腸から排出するまでガンマカメラで確認し、結腸通過時間を測定した。なお、水に111In-DTPAを加え、99mTcはオムレツに加え、ラベルマーカーとした。 |
| Limitation | 当試験のlimitationとして、身体活動レベル、食習慣、心理的要因のばらつきが、結果に影響を与えた可能性があること、若年女性の胃排出評価が月経周期を考慮した時期に行われなかったことなどが挙げられる。 |
監修者コメント
当研究の結果から、抑うつ/不安にある労働者の便秘症の合併率は、抑うつ/不安にない労働者に比べ高いことが判明しました。また、合併している便秘症に対して治療を受けないことが、労働生産性やQOLの低下に影響を及ぼすことも示唆されました。
さらに、抑うつ/不安について治療を受けている人の約75%(OTC服用32例+未治療127例/214例)が医師による便秘症の治療を受けておらず、精神科領域の診察で便秘症が重視されると限らない可能性があります。
わが国では、精神疾患患者の増加、また、少子高齢化による労働力の低下などが問題となっており、労働者の労働生産性やQOLをいかに維持していくかが社会的な課題となっています。
精神疾患と便秘症の併存は、個人、そして社会全体の負担を増加させます。精神科の診療において、精神疾患の診療だけでなく便秘症の患者を拾い上げ、早期に適切な介入を行うことは、今後ますます重要になってくるのではないかと考えます。
2026年6月作成
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